ブランド戦略の本質とは?

ブランド戦略は様々な場面で応用が利く。

「応用」と言うと語弊があるが、企業課題、商品課題を解決するためのある意味フレームワーク的な立場にブランド戦略はなり得る。

マーケティング戦略フレームワークは、古典的ではあるが4Pである。Product、Price、Place、Promotion・・・。時代的にこれが4Cになろうとも、その基本概念は変わらない。

では、ブランド戦略のフレームワークとはいかなるものか?その前提としてブランド戦略とはいったい何を指すのか?そろそろ、この本質に触れていきたい。

ここまでのブログの流れのなで、様々なケーススタディを語ってきたつもりである。すでに、フレームワークも登場している。
まず、私が信じるフレームワークは、

Brand  = Reputation × Identity

Reputation = Promise × Performance

という考え方である。

評判がロゴマークに「蓄積」されてブランドは出来あがっていく。蓄積のためには時間を要す必要があり、そのプロセスそのものが「ブランド投資」になる。
では、その効用は何か・・・、それは単純だが、「ファン形成」である。そのカテゴリーにおいて、当該ブランドを「絶対的に支持をしてくれる人」、「買ってくれる人」である。時間をかけて蓄積された価値、そこまでの投資をここから回収する。ゆえにそのカテゴリーにおいて高額であることがビジネス上は求められる。逆にいうならば時間をかけて蓄積する価値は、「付加価値が高い」「高利益商品」でなければならないはずである。たぶん、ブランド戦略の本質とは、「高利益ビジネス」を成立させるための仕掛けなのである。

であるから、「低利益」か「高利益」かがブランド戦略かいなかを判断する一つの要素になる。

例えば、「ユニクロ」がカテゴリーのなかで安くてもそれを大量に販売する装置によって「高利益」をたたきだしているのなら、ブランド戦略なのだと思う。そこまでのプロセスで「ユニクロ」というブランドに対して「安いけど買う価値がある」という評判を形成した投資がその結果をもたらしているからである。

一方、形成されたブランドも価値を継続するために継続的な評判形成策が求められる。また、ブランド資産を生かして「領域」を拡大し、販売チャンスを広げることで利益を上積みすることも施行される。それらの行為をあえて言葉にするなら、前者がブランドイノベーションで、後者がブランドエクステンションである。しかし忘れてならないのはそこには基盤になる「資産」がしっかりとある前提である。

いずれにせよブランドは、評判が継続され、それが識別記号であるロゴマークにイメージ連結されることにによって成る。そのため、その評判形成するための源である、顧客に対する約束(プロミス)との約束を実行する(パフォーマンス)が重要なカギとなる。もちろん、プロミス策定は価値提供者と価値受容者が握手するものでなければ意味はない。ブランド戦略の第1歩はブランドプロミスづくりであると言える。
さて、ではどのようにブランドプロミスは作られるのか?